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2014年6月5日木曜日

ウッドエルフ背景設定―アンミィル―

 12の領域の背景設定もいよいよ最後のアンミィル(Anmyr)になりました。

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―アンミィル 枯れ野―

テヴァリル夫人とデリィナ夫人の治める領域

 アンミィルは絶望的な衰退の中にある。
 幾年も前の事、穢れしけだものモルグフゥルはこの地の中心で討ち取られた。
 そしてかの者の血は、そこを中心として何リーグもの土地を汚染した。
 アダイヴォッチと呼ばれるかつてアンミィルの中心の広間にあった楡の大木もその戦いのときに生命力を奪われて枯木となり、いまや生命の絶えた不毛の大地にその影を落とすのみとなった。
 その日以来アンミィルのエルフはモルグフゥルの腐敗に対して勝ち目のない戦いを続けている。
 毎年ビーストマンの戦群れは勢いを増し、ますます多くの精霊達は狂気にとらわれ、木々は衰え、そして死んでいく。
 アセル・ロゥレンにおいては、一本の木でさえその損失は悲劇であるから、モルグフゥルの血による穢れの広がりは言葉で表せない悲しみである。
 この穢れに対して戦うのは枯れ野の軍勢だけではない。
 他の領域の太守たちはモルグフゥルの穢れを放置すれば、やがてアセル・ロゥレン全域が穢されるであろうことを熟知している。
 その為、アンミィルではすべての領域のエルフが暴れまわるビーストマンたちと死闘を繰り広げている。
 しかし枯れ野の穢れに対しては、剣や弓だけでは戦うことが出来ない。
 アンミィルに迫りくる破滅は物理的であると同時に霊的でもある。
 なぜならばビーストマン達は暗黒神の意志に突き動かされるケイオスの申し子であるからだ。

 そしてエルフの神々はそこに手を加えるほどの力はなく、枯れ野が浄化される時は来ないであろうと言われている。

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 ロゥレンの中にある汚染地域ですね。
 原発事故が起きた後の日本ではなにか連想させられます。
 文中のWhiterholdという言葉は良い訳が浮かばなかったので、白茶けた地域という感じで解釈して「枯れ野」としました。

1 件のコメント:

スノット さんのコメント...

 当初Whiterholdを「白い砦」と訳していましたが、一ヶ所残ってたので訂正しました。